3D−CAD導入のコスト

他の設備投資と同様にCADシステムを導入・利用する場合ランニングコストを意識(確認)しなければならない。
別項でも述べているのだが手書き検討と比較すると膨大な費用を投入することになり、単純に投入費用を回収できなければシステム導入をした意味が無いことになる。
(まあ導入している事自体を宣伝することによる営業活動フォローにはなるが・・・どう見ても消極的な話である)
またシステム選定について重要なのは機能のみに着目してしまい、年に1〜2回しか使わない様な利用度の低いCADシステム・機能を導入するのはかなりのムダでありそれこそ専門の外注業者などを利用するべきである。。
ハードウェア・ソフトウェアのそれぞれの価格という部分についてはそれぞれがまちまちなのでここでは触れないことにする。
それ以外の範囲でまずはイニシャルコスト部分について考えてみる。
そしてあたりまえの話だがCADシステムは冷蔵庫や洗濯機・テレビなどの家電とは異なるわけであり導入・設置しただけでは動かず、取扱説明書を読んでボタンを押すだけでは仕事はしない。
まずは操作を習得しなければならないわけで、何らかの教育を受ける事になる。
教育については主に操作をする人が受ける事になるのだが費用がそれなりにかかり複数人(複数台)になるととんでもない出費となる。
また教育を受けるだけでは効果は期待出来ず、その技術を持って自社での利用方法の技術確立をしなければならない。
この段階が非常に重要でありここでの進め方により後々の効率化出来る絶対量が決定されてしまうとも言える。
そして十分な運用方法の検討をし技術確立が出来たとする。
いろいろと自社専用のCADツールを作成したり、あるいは外製品のCADツールを購入して業務の効率化が図れたとしてもここで出費を終らせることは出来ない。
システムが進化していくことになる、むろんCADシステムだけではなくオペレーティングシステム(以下OS)もであるし、それに伴ってハードウェアも進化している。
導入時点をもって「以上終了、それ以上は進化させない」というのもひとつの考え方ではある。
しかしながら随時CADシステムは進化しているわけで昨日出来なかった事が今日は出来る、といった所はとにかく多い。
またOSについては作成元自体が動作保証しなくなってしまう場合もありえる。
ハードウェアについても同様で新しい物の方がとにかく性能は高いのだが「旧システムは動作対象外です」となる場合も多く増台もままならなくなってしまったり機器の故障による補修部品の確保が出来なくなってしまったりそのシステム全体を理解することの出来るエンジニアいなくなってしまっているといった場合もある。
この時、システム進化の為のハードウェア・ソフトウェアだけの投資以外に考えておかなければならないものがある。
CADツールの存在であり、内製・外製を問わず全てを動作確認をする必要があることになる。
ここを無視した場合、動かなくなるだけであれば逆に問題ないのだが、動作しているが違った答えを出し表示している場合が有りえ、それが微小なのだけれども無視出来ない範囲であった時が問題であり避けられない作業となる。

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