CADスキルについて
企業内において活躍出来るであろうエンジニアに要求されるCADのスキルについて考えてみる。
現時点確かにいくつかの認定試験はなどは存在しており、また特定のCADシステムにあっては独自の検定がなされていて操作技術の評価をすることはできる。
また、教育機関(高等学校、大学、専門学校など)においても授業の一部として実施されているところも多々あり、操作の基礎部分について確実には整備・確立されていると考えられる。
しかしながら別項でも述べている様に企業内でCADシステムを活用していくのであれば操作レベルのみではなく実業務に即したスタッフが必要なのではないだろうか。
ここでは前者のような調理師免許(調理師さんごめんなさい)的な部分ではなく実際五つ星レストランの料理人のような部分を考えてみたい。
CADエンジニアにとって必須とされる知識としては当たり前だがCADの操作である。
この部分は前出の教育機関で習得することが出来るであろう、がもうひとつ対応しなければならなくなって来る要件がある。
それはシステムの進化に対応するという部分であり未だシステムは日々進化している訳で常に技術習得をしなければならないのである。
またCADのコマンドの隅々迄をも十分に理解していてもそれだけでは好ましくない。
料理人が包丁の知識を持っていたとしてもそれだけではおいしい料理が作れる訳ではないのと同様、他のファクターが必要である。
設計知識といった部分、ここはそれなりには欲しい分野である。
強度要件や材料特性、成形条件、加工要件など他分野に渡ると思われる。
自社での技術ノウハウを十分に理解した上での外製ツールの選定・利用あるいは内製ツールの作成をするといった活動、またシステム進化に伴う検証・メンテナンスといった多岐に渡るであろう。
料理人で言えば食材の見極め・仕入れ、段取り、調理方法、調理手順といった内容なのであろうか。
後はエンジニアの周辺にある(企業の)製造・生産能力の把握もしているとよいであろう。
自社内あるいは関連企業の製品製作における能力の知識である。
作成出来ないような形状や数量、生産精度や加工能力、製品管理能力などの分野、他といったところであろうか。
料理人での話では調理場の設備や同僚の技能、良好な食材仕入れの環境・段取り、客席数の把握などがあると思う。
いずれにしても通常の設計者スキルといったものと同様の知識を持っている事が望ましいといえるだろう。
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