生産管理段階
生産管理も範囲が広く、また生産技術との連携が必須となる(というよりも企業によって色々な分担になっているはずでそれこそどちらかが存在していないといったケースもあると思われる)。
まず考えられる作業として第一にあげられるのは製品の単位時間あたりに要求される生産能力を把握し、その上で必要最低限となる設備の導入(準備)をし、原材料(及び購入品)のストック方法、完成品のストック方法などのレイアウトなどが上げられるだろう。
そのレイアウトこそが「設計」であり「作成」という作業になるわけであり、ここでの出来が製品のコストに大きく影響を与える部分になるのであろう。
また生産において単一の製品を作り続けるといったケースはまれであり、異品種混成での生産が当たり前なので製品切り替え時の段取り作業はとても重要になる。
工場レイアウトについても上面視からのみの平面検討ではなく空間を意識した立体検討が出来るといった部分で「3D−CAD」のメリットを期待することが出来る。
他部隊の仕事となってしまうのかもしれないのであるが他にも物流準備についても考えてみよう。
物流についても多岐に渡ることになる。
製品の移動・搬送だけではなく製品の販売陳列方法や製品のストック方法といった部分さえも考慮しなければならないケースもあるからである。
完成品の物流を考える時、当たり前の話で一回の移送でより多くを移動出来るようにするのが基本となる。
また単に詰め込むだけではなく製品の劣化や不具合の発生などは最小と出来る様にする事が重要であり、製品の取り出しやすさ等についてもが検討項目となる。
この場合の作業として通常は試作品完成の段階で開始される(製品によって初期試作でかかれるか最終試作をもってでの展開かはケースbyケースとなる)。
一品だけの梱包となるのであれば製品の「座り」などを確認することにより検討することが出来るが複数梱包となるといろいろなファクターが重なってしまう。
また一概には言えないのであるが通常の試作品というのは製作する数量が少なく実際のケースに沿った検討がやりにくい方向にある。
それ以外でも、完成された製品であれば搬送による変形などは考えにくくはあるのだが部品レベルでの仕掛品については十分に考慮する必要が出てくるのである。
いずれにしても「手書き」や「2D−CAD」での作業の場合、物ありきでの展開となってしまい易い。
もちろん製品図あるいは検討図段階でも着手することは可能なのだがやはり図面読取りといった処理が必要であり作業性はかなり悪い。
対して「3D−CAD」を用いた上で先行情報公開されることで先行着手することが可能となるのである。
数量の問題も無くなるわけであり、製品や他付随物がバーチャルで見えている訳で検討を進めていく上で直感的に判断することが出来る。
またデータに比重を入れれば重心なども求められ「座り」の判断もする事が出来る(システムによっては仮想重心も入力可能)。
必要とあらば強度解析や熱解析といった技術を駆使しなければならないがベスト設計を引き出すことも可能である。
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